​amazarashi
冷凍睡眠 (Reitousuimin) (Live at Spotify on Stage in MIDNIGHT SONIC)
[amazarashiの「冷凍睡眠」歌詞]

[Verse 1]
冷えたコンクリート もたれて頬を付ける
目線の先 西日に漂う埃を見る
何を話すでも無く 身動きとれず
僕は下手な絵空事ばかりをずっと空想する
「もう助からないだろう」 君の父さんが言う
丁度その時眼を細めて笑う君を思い出す
願えば叶うっていう言葉の空虚さだけが
僕の人生にそれからずっとぶら下がり続ける

[Verse 2]
心臓は動いたまま眠り続ける
君がもしも死んだら 僕も死ぬ事が出来ただろうか
あれから数ヶ月 食うや食わずの生活
生きながらに死んでいるって意味では僕も同じだ
この世界からの逃避ばかり考えるのが癖に なり始めた頃に
保険会社の新商品 テレビ ラジオ ネットに 最近目にするコピー
「睡眠中に増える預金」 冷凍睡眠

[Chorus 1]
未だ消えぬ鮮明な美しき日々の色と
幾ら願ってみても決して叶わない事
分かっているが時は絶えた既に手遅れ
だからいっそ全部忘れて眠らせてくれ
延命措置によりただ続く寝息も
後ろ髪引かれるだけの断ち切れない糸
堪え難い 悪夢みたい もう忘れたい
いや 忘れない 分からない おやすみなさい

[Verse 3]
それから六十年 僕は眠り続けて
月日は文字通りの悪夢として過ぎて
流転する万物は 無愛想で 冷め冷め
とした態度だが僕にとっては未だ恩人で
あらゆる景色が変わり 君の病院も無くなり
始めは苦労した暮らしも今ではなんとかやってる
晴れ晴れしい気持ちで 新しい人生をやり直す
君の事は忘れたよ ってそんなわけはない

[Verse 4]
美しい様々には魂が宿り
その根底の連結で「美しい」は連なり
例えば夕暮れに望郷が蘇る様に
美しい様々が君の面影を呼び
その儚さに脅され続ける日々の果てに
行き着くどん詰まりはやはり生き死にの闇
人は喪失を許容出来る生き物だ
だが逃げ出した僕はその限りではない

[Chorus 2]
未だ消えぬ鮮明な美しき日々の色と
幾ら願ってみても決して叶わない事
分かっているが時は絶えた既に手遅れ
だからいっそ全部忘れて眠らせてくれ
延命措置によりただ続く寝息も
後ろ髪引かれるだけの断ち切れない糸
堪え難い 悪夢みたい もう忘れたい
いや 忘れない 分からない おやすみなさい

[Verse 5]
すっかり抜け殻になり 歩く並木道
幻覚か 君にそっくりな女の子を見る
休日の陽射し 賑やかに笑うその声に
限りなく確信に近い君の面影を見る
やおら女の子が駆け寄って抱きついた
受け止めた そのしわしわの両手に咲いた
あの笑顔はまるで懐かしの絵画か
互いに目を細めて笑う顔は まさに僕の希望だ
それこそが僕の希望だ 夢にまで見た僕の希望だ
これこそが僕の希望だ 失った僕の希望だ

[Chorus 3]
未だ消えぬ鮮明な美しき日々の色と
幾ら願ってみても決して叶わない事
分かっているが時は絶えた既に手遅れ
だからいっそ全部忘れて眠らせてくれ
延命措置によりただ続く寝息も
後ろ髪引かれるだけの断ち切れない糸
堪え難い 悪夢みたい もう忘れたい
いや 忘れない 分からない どうすればいい?

[Outro]
冷えたコンクリート もたれて頬を付ける
目線の先 西日に漂う埃を見る
何を話すでも無く 身動きとれず
僕は下手な絵空事ばかりを ずっと空想する
下手な絵空事ばかりをずっと空想する